秋雨が降って一日中、雨が降るというのは鬱陶しいです。
台風や夕立のように突発的にものすごい量の雨が降る方が最近は慣れてしまっています。
コンビニでもカフェでも駅でも建物はどこにでもありますから、余裕があるときは少しぶらっとしていればすぐに止みます。止まなかったとしても、一時の豪雨の威力は一気に弱まります。
本来の雨は1日中降っているもので、夕立や台風が例外なのかもしれません。
しかし、例外続きであるため、本来の雨がなんだか珍しいやつのように思えます。
そんな雨の中、地面は雨が絵具でびっちゃりなぞったキャンパスのように濡れて雨の色に染まっていきます。
アスファルトは普段みせないような濃い紫とも黒に近い色ともなんともいえない色になります。そこで、建物に入る際の軒先では、屋根が雨よけになり地面が雨に染まっていません。そこに、さしていた傘を閉じ建物に入る前にしずくを落とすためゆすったりすると、地面にそのしずくが飛び新しい模様が生まれます。
この瞬間が子供のころからなんだか好きだなと思います。
水で濡らした感じというよりも、雨が地面に降り注いだことを再認識するのかもしれません。
天と地が出会う瞬間。その瞬間を間接的に仲介させてもらっているのです。その縁に携われたことに無意識に感謝を感じています。
人が人で出会うように、自然は他の自然と出会うのだと思います。
水は、海、雲と様々な旅を経て、大地と出会い、またその自然の循環に身を任せる。
年々すさまじさを増す自然災害も、人の手によって遮られた自然同士が出会いを求めるがゆえに、人が大組織や大企業をつくって一致団結するように大型台風や、大地震となって自然同士の繋がりや出会いを加速させるのではないでしょうか。
自然と人の在り方を考えると、人が満足を過度に求め続けて満足の水準がどんどん上がっていくことも危機感のように思えます。